冬場、「目が乾燥して痛い…」と言っていたある患者さん。
体質を診ながら
「オウレン(体の熱を鎮める生薬)」を飲んでもらっていたところ、症状はすっかり改善。
ところが春になって、今度は
「寝つきが悪く、お通じも硬くなってきて…」と。
生活の変化やストレスを聞いてみたが
思い当たるものは特にないようだった。
そこで、フッと頭に浮かんだのが「オウレン」。
オウレンで不眠なんてことは耳にしたことなかったが・・・
それしか思い当たる節がなく
試しに、数日やめてもらうことにした。
翌日。
なんとやめた日からぐっすり眠れ、
便も普通に戻ったとのこと。
まあ驚いて、先生にも聞いてみたが
「そんなこと初めてやなあ」との返事が。
そこから、
先生とオウレンの効能について考察を進めた。
オウレンは「大寒(だいかん)」。
強く体を冷やす作用を持つ生薬。
冬はエネルギーを内に溜め込む季節。
内に溜める力が強すぎて気の停滞が起こると、
そこに熱(ここでいう目の乾燥もその一種)が生まれやすい。
その時、オウレンはその熱を冷まして流れを助ける役割を持っていた。
春はエネルギーが外へ向かって動き出す季節。
体のエネルギーも外に上に発散されやすくなる。
今回は、季節の変化も相まって
目の乾燥(=熱)が無くなったあと
オウレンが必要ない状態になっていたにも関わらず
オウレンを飲んで冷やし続けたことで、
身体の流れが停滞し、
不眠や便の硬さにつながったのかもしれない。
人体も自然と同じ。
季節によってエネルギーの流れは変わる。
だからこそ、
その時その時の身体と漢方を
見極めていくことが大切だと実感した出来事でした。




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