先日、「舌のコケが口臭の原因!」「舌のコケをこそぎ取る治療!」みたいなyoutube広告が流れてきた。
へえええええ・・・・そんなものあるんだ!と、思ったついでに東洋医学での舌診の意味を改めて考えてみた。
東洋医学では、舌はその人の体質や身体の状態をみるうえで、大切な手がかりのひとつ。
例えば、
舌の周りに歯形が付いていたり、ぼってっとした舌、ぱっと見「水が多そうだな~」と感じる舌。
そんな舌を診ると、「あ、身体の水分代謝が落ちていそうだな」と推定することがある。
浮腫みやすい人だったり、身体の水が上にあがることで出ると考える花粉症やアレルギーを持っている人にこうした舌が見られることもある。
また、舌の裏にぶくっとした血管が浮き出ている人も。
学校では「瘀血」といって、血の滞りがあると習うが、
臨床で診ると、必ずしも血の滞りだけが原因でなるわけではなく、気の巡りが滞っていることも。
だからこそ、舌だけで身体の状態を断定するのではなく、
問診や脈やお腹の状態、他の診察材料と合わせて何が原因なのかを確かめていく必要がある。
そして、今回の広告でも出てきた、分厚いコケ。
東洋医学では体内のさらっとした水が、何らかの要因でべとっとしている証拠。
「体の水がべたっとした状態になっているのかな?」と考えることがある。
汗がべたつく、身体が重い、口の粘り・・・
そして、そう言われてみると確かに、冒頭に書いたように口臭が気になる人は、こんな舌が見られるんじゃないかな、と推測できる。
ここで東洋医学の面白さは、「コケがあるから口臭がある、じゃあコケを取ろう!」ではなくて、
「なぜコケができているんだろう?」と考える。
体内で熱とべたっとした水が滞る
→その状態がコケとして舌に現れる
→身体の状態によっては、口臭などにもつながる。
鍋にスープを入れ火を加えると、温度が上がるにつれて匂いが立ってくる・・・
ここでいう熱とはそんなイメージに近い。
コケをこそぎ取ることが悪いというわけではなく、「どうしてこうなっているんだろう?」を考えてみる。
逆に言うと、身体の中の熱やネバっとした水がうまく巡り、排出されるようになれば、結果としてコケが薄くなっていくことも往々にしてあるのだ。
舌は唯一の見える「内臓」と言われる。
それほど、治療においてはその人の病の原因を探る一つのヒントとなる。
コケも邪魔くさい!とのけ者にするのではなく、「なぜこんな舌になっているんだろう」と身体に問いかけてみる。
コケやの捉え方も少し変わってくるのではないかな、と広告を見てふと思ったのでした。





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