日々のしおり

本当の原因は足元に

診察室の窓

この記事について

 ご飯がおいしく、夜はぐっすりと眠れて、心や気持ちがすっきりとしていれば、人はそうそう病にならないようにできている。
 筆者は、そのように考えてます。笑

 もうすっかり暖かくなり、春らしさを実感するようになって参りましたね。♪

 春、と言えば当院での話題はアレルギー病の筆頭、「花粉症」です。笑

 もうすっかり国民病となってしまった「花粉症」の原因は、花粉だと世間では信じられるようになってしまいました。

 花粉症の本当の原因は、花粉じゃないのですよっ、ってお話しいたしますと、たいていの方は「えっ!」と反応されます。

 それくらい花粉症は、外からやってくる花粉が原因で発症すると信じられるようになってしまいましたね。

潜在意識にまで定着

 実は義弟が、小学生のころからひどい花粉症でして、生活習慣を改めながら筆者の鍼治療を受け、約20年くらい前からすっかり治ってしまったのですね。

 その義弟が話すには、たまにテレビの天気予報で花粉の飛散状況をみると、途端に目がかゆくなるというのです。笑

 長い間、病的な状態だった上に、マスコミ等で花粉が原因だと擦り込まれているからだと思います。

 これはなにも義弟だけでなく、すでに花粉症状が治まった患者さんも、同じことをおっしゃる方もいらっしゃいます。

 テレビのニュースやパソコン画面に出てくる花粉情報を目にすると、なんとなく目がかゆくなられるのだそうです。

 筆者の目からすれば、花粉の飛散状況のニュースは、反って「花粉症」を作り出しているようにさえ映ります。

 たくさんの量の花粉が飛散してるぞぉ~!

 目がかゆくなりますよぉ~

 鼻水もドッと出てくるぞ~

 って、暗示にかけられてるかのように観えるのです。笑

 このあたりのことは、過去ブログでも触れていますので、よろしかったらご覧ください。

 目に触れるものと意識

花粉が本当の原因なのか

 筆者が生まれ育ったのは、播州平野の奥まった福崎町というところでして、マツタケとヒノキの産地でもあります。

 筆者の幼児期には、女の子がスギの花粉を集めて、水で練ってお団子を作っていました。

 そうです、おママゴトです。笑

 例によって筆者も、おママゴトで一緒に遊んでもらってたのですが、花粉でアレルギーを起こす子などいませんでした。

 それよりなにより、当時はまだ道路が舗装されていませんでしたから、ホコリっぽい上に、野良猫や野良犬もたくさんウロウロしていましたので、動物の毛やノミ・ダニなどは、日常的に触れてましたが、今のようなアレルギーはありませんでした。

 決して科学的ではありませんが、筆者が目にしてきた体験です。

外に原因を求めるということ

 かつて歴史的にたくさんの死者を出した赤痢やコレラなどの対策には、外に原因を求めて解決を図ることは大事なことです。

 ですが、かつて人体にとって無害であったものが、ある時期から有害化するようになってきた事と冷静に向き合えば、むしろ人体の側にこそ問題解決の糸口があるかもしれないと思われませんでしょうか。

 これは、人間関係であったり、人生上の様々な問題であっても、同様のことが言えるのではないかと思われるのです。

 ところで、赤痢やコレラなどの致死率の高い伝染病の流行を抑えたのは、医学では無くて、実は公衆衛生の向上によるものなのですね。

 

異常数が増えると、異常が異常で無くなる!

 心身に異常が起きる人が増えると、異常が異常でなくなるのが現代です。

 この当たり前になってしまう現代的感覚、筆者は恐ろしいことだなという感覚を持っています。

 身近なところでは、女性の生理痛が、パッと頭に浮かびます。

 女性である限り、生理痛はあって当然?

 同じ生理があるメスサルたちは、お腹や腰を押さえて生理痛で苦しんでるでしょうか?

 更年期障害、精神疾患、免疫系の病、癌…

 かつて珍しかった病が今や、誰がいつ発症しても何ら不思議では無くなってますよね。

 本当の原因が観えないから、対処療法しか無いわけです。

養生法

 何度も同じようなことを書くようですが、ご自身のお身体に違和感を感じた時に、立ち戻ってみる原点です。

 季節に適った心身の在り様

 人との関係や物事に対して、思い煩うことなく心を安寧に保つ

 夜はぐっすりと寝て、朝は気持ちよく目覚める

 過不足なく、なんでもおいしいと感じられる食事と食卓

 毎日、気持ちのよい排泄がある

 軽い運動の習慣

経済成長のために必要?

 対処方法を延々と続けると、利得権益はどこに向かうでしょうか。

 医療・健康産業ですね。笑

 筆者は、マスコミは株主資本のメガホンだと認識していますので、情報源としてはあまり採用していません。

 重要視しているのは、今、ご自身が体験している目の前の現実です。

 昨日まで何ともなかったのに、今日になっておかしい…

 まずは、ここしばらくの日常生活と自分の内面と向き合うことが大事です。

 それでも解決しない場合は、自分の信頼する機関や人に助けを求めるのはやむを得ないことだと思います。

 そして解決の糸口が、自分の在り様に見つかれば、そこでやっと本当の解決に向かい、安心することができます。

 ところが自分の外で解決してしまうと、なにか事が起きるたびに不安になってしまいますよね。

 例えば、癌は切除したけれど、いつまた再発するかもしれないという不安はつきまといます。

 ケースバイケースだとは思います。

 かつて経験した水俣病やイタイイタイ病などの公害病などは、外に原因があったわけですから。

 ですが、自分の身に起きることは、先ずは自分の責任として解決の道を探るという姿勢。

 このような視点こそが、現代人にとって必要であり、重要なことだと考えています。

 みなさま、どう思われますでしょうか?

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