日々のしおり

けがれと病

よもやま話

 8月7日は立秋でしたね。

 七十二候の初候は涼風至る、ですが台風の影響なのでしょうか、このところ朝夕が涼しく感じて、心身共にホッとしますね。

 

 この日は奈良県吉野の、みたらい渓谷に家族で日帰りで行って参りました。泉北の自宅から片道2時間のプチ旅行です。

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 渓谷の風は25度の涼風。

 水は限りなく透明でとても冷たく、空気も澄んで太陽の日差しも柔らかく感じました。

 都会の喧騒を離れ、日常から離れ、漬物と海苔の佃煮・ふりかけ程度の簡単なお弁当でお腹を満たしての川遊び。

 ここは携帯の電波も届かないので、電磁波フリーですね。

 このみたらい渓谷、ヘタな禊より、よほど清められた感じがしてます。

 

 禊・清め祓いと言えば、神道では、「穢(けが)れ」と言う言葉がありますね。

 祝詞(のりと)の中にも出て参りますよね。

 では、この「穢(けが)れ」っていったい何なのでしょうね。

 

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 よく「けがらわしい」(女子に、よ~く言われたもんです。笑)なんて言われますが、一説によりますと「気枯れ」が語源ともいわれています。

 

 元気が無くなること=気枯れ。

 

 そうしますと、ネガティブトークも「気枯れ」ということになりますね。

 病気なんて、まさに文字通り気が病んでいる状態です。

 気が鬱して伸びない。

 知らず知らず、口を突いて出てしまう否定的な言葉。

 「無理、出来ない」

 「面白くない」

 数え上げればキリが無いほどのセルフトーク。

 自分の生命の可能性を否定する思いは、創造主である神に対する「罪・穢れ」となってしまいますね。

 もちろん、人の気を犯す・奪う行為も「穢れ」です。

 

 この罪穢れを「祓いたまえ、清めたまえ」と神前で祝詞(のりと)申し上げるのですね。

 そしてまた、新たな気持ちで明るく生きていく。

 実はこれ、鍼灸医学では祝由(しゅくゆ)と称されています。

 

 鍼灸治療は、鍼という道具を用いて、この「気枯れ」の回復を図ります。

 もちろん、鍼だけではありません。

 言葉を言霊に変えて、患者さんの気を大きくポジティブな方向に導くこともあります。

 これを移精変気の法というのですが、その他さまざまな方法を用いて、病気=「気枯れ」の回復を図ります。

 もう、気が動いて良くなるのでしたら、使えるものは何でも使うというのが東洋医学の基本です。

 

 これが鍼灸医学の原点でもありますし、また現代によみがえる古代鍼法でもあります。

 それはともかく、鍼を行う術者が清まっていることが大切ですよねぇ。

 

 と、言うことで、また遊びに出かけます!

 

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