先日、先生の患者さんを一緒に診させていただいた時のこと。
主訴は膝の痛み、曲げ伸ばしをするときに痛くて辛い、とのことだった。
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治療中、「先生、熱いです!」と患者さんが一言。背中を触らせてもらうと、一気に発汗が起きていた。
先生は「おっしゃ、邪が抜けていったな。」と患者さんの発汗、背中の状態、脈を診て言った。
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「ちょっと膝を曲げ伸ばししてみて下さい。」と先生がお願いすると、患者さんは膝を動かして「あ、痛みがだいぶ減ってます!」と。その一瞬で痛みが変わったようだ。
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これを東洋医学的に見てみると、
発汗は、肌表から発散をしている状態。
汗であれ、排便排尿であれ、生理出血であれ、体から何かを「排出する」という行為は、邪(体にとって余分なゴミみたいなもの)を排出する行為でもある。
(と同時に、正気〔=体の元気みたいなもの〕も出ていくので元々の体に正気が少ない人は発汗等の発散をしすぎると体がぐったりしたり、しんどくなったりすることもあるのだが・・・)
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この患者さんの場合は、体内にこもっていた邪の影響で膝の痛みが出ていたため、
発汗で邪が出ていくと同時に膝の痛みも軽減した。
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熱が出たとき、一晩寝ているうちに汗をびっしょりかいたら、翌日熱も下がって体もスッキリしてた、みたいな体験をしたことがある方もいるが、それも同じようなもの。
そう考えるとある意味、発熱も悪いことだけじゃなくて、体のお掃除になる発熱もあるよなあ、なんて思ったりする。
体ってほんと上手いことやってくれてるんやなあ、と思う。
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改めて、発散の大事を教わった出来事でした。




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