日々のしおり

節制と禁欲

診察室の窓

 前回、「食と人生の運?」についてについて書きました。

 要点は、簡単です。

 「腹八分目、医者いらず」

 「禁欲的にならない」

 この2点です。

 が、節制となるとやはり、「がまん」という、このくそ恐ろしいパワーが必要になって参ります。

 程度の差はあるにしても節制となると、どうしても禁欲的要素が入り込みます。

 反対に、好き放題にしてると、これまた不調を来してしまいます。

 筆者も、た~んと覚えがあります。

 

 かつて食養で有名なある団体の講師の方が、過食症でこれまで何名かお越しになられていました。

 人前で食養を説いているのに、自分は出来ないという罪悪感や葛藤にさいなまされておられました。

 切々と、胸の内を吐露されてました。

 本当に、痛ましく感じて、筆者の胸まで痛みました。

 

 また一般の方の中にも、白砂糖にお肉は食べてはいけない、

 とか、陰性の食物も食べてはいけない、これもダメ、あれもダメなど、強い強迫観念をお持ちの方、多いです。

 頭に入った情報に、縛られてしまってしまってるからですね。

 このような表現は不適切かもしれませんが、洗脳状態です。

 臨床では、この洗脳状態から脱することも必要になって参ります。

 

 食養、やり始めた最初のうちはいいんですけどね、体調も。

 ですが次第にまた不調が現れてくるのですよ、これが。

 頭だけでの理解が、欲を一律的に抑圧するからです。

 そしてそのことに、気が付かない。

 欲を理屈で抑え込んだり、脅したりして抑え込むと、一時的には成功したかのように良くなります。

 ですが時間をおいて、今度は姿を変えてとんでもないモンスターとなって、思わないところから出てくるとも限りませんので、欲の取り扱いにはみなさま慎重になるのが良いと思います。

 これは食だけではありません。

 人間が持ち合わせている全ての欲についても、同じことです。

 それでは本日はここまでとして、また続きを書きますね。

 

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