東洋医学では、感情の過不足によって生じる病を「七情の病」と言います。
病気の原因を指して、「七情の病」と言ったりもします。
例を挙げますと、この喘息は・腰痛は、七情の病だな、といった感じです。
「七情の病」そのものについては、ネットで検索して頂くと色々出てきますので、ここでは詳しい解説は省きますね。
ちなみに、同志 永松周二先生のブログ。
衆妙の門 七情と顔 でも取り上げておられますので、よろしかったらご覧ください。
この「七情の病」、喘息やアトピーなどのアレルギー疾患をはじめ、様々な病名のついた、特に現代病の背景に必ずと言って良いほど存在しています。
へぇ~、そんなことあるんかいな、と思われる方、多いと思いますが、「こころとからだ」、丸ごとひとつとして観る東洋医学ならではの診方です。
さてさて、ずいぶんと前置きが長くなってしまいましたが、人が持ち合わせている感情の中で、今回は「怒り」を取り上げてみます。
筆者も日常ありがちな「なんか、腹立つぅ~」ってやつです。
つい先日、ある患者さんと話してまして、飼っているペットにイラついたり腹立つことあります? って聞くと、ほとんど無いとの返答。
むしろ、家族の一員として以上に、甲斐甲斐しくお世話されてるとのこと。
このような感覚でペットを飼われている方、多いのではないでしょうか。
その反面、妻や夫、親子・兄弟には腹立つ、イライラする・・・
これって、何ででしょうねぇ~。
答えは、すでにブログタイトルに書いちゃってますね。
ペットには、初めから自分の行ってることに、返ってくるものを期待していないからではないでしょうか。
しかも、自分の思い通りにはならないと、はじめっから悟っている。
ところが人に関しては、理解してもらいたい・受け入れてもらいたいなどの承認欲や、期待した通りに動いて欲しい・期待した見返りが欲しいなどの欲求がありませんでしょうか。
自分が望んだとおりにならない・・・そらイラっとしたり腹、立ちますわな。
無駄な怒りのエネルギーを垂れ流しにしたり、我慢してこころの中に鬱積させたりすると、思わぬ身体の異常となって現れるのですよ、これが。
じゃあ、どうすればいいのでしょうか。
人に見返りを期待せず、何かをやってあげれる自分自身がうれしい。
これは、つくすとか慈愛に通じるのではないでしょうか。
そして何事においても、自分の思い通りにはならないけれど、予定は未定と見通して、今目の前のことに一生懸命に取り組む、などなど・・・
筆者も、こころのエネルギーを無駄に浪費せず、すっきりとした状態で生きたいと願っているのですが、なかなかこれが・・・
一旦湧きあがった感情を治める・落としどころって、難しいです。
無理に、言い聞かしてもダメですからね、からだは反応したままですから。
こころが反応して、感情が湧きあがるのを未然に治めるには、慈愛に生きるしかないっか。
なんか、無理っぽいなぁ、というか筆者の感覚では、修行になっちゃいますね。
なんか、もっとしっくりとくるこころの体験が必要なのかもしれません。
まっ、イラっとせずにボチボチ探って参ります。
みなさまは、こころ穏やかに平和に生きるため、どのようにお考えでしょうか。
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