日々のしおり

体が教えてくれること 活動報告 第16回 自分とつながる呼吸瞑想

活動報告

この記事について

第16回のセミナーのお話に、加筆・訂正した内容です。

 4月27日のセミナーにご参加くださいました皆様、ありがとうございました。
 毎回、呼吸瞑想に入る前にお話させていただいている内容を公開しております。

 この記事では、体が教えてくれる心と魂からのメッセージを紐解き、東洋医学の視点や現代社会の問題点を探ります。
 薬に頼らず、自分軸で生きるためのヒントや、瞑想・呼吸法で自分とつながる方法をご紹介。
 体の声を聞き、安心して人生を楽しむ第一歩を踏み出しましょう!

体は全てを物語る
 筆者の長年のテーマは、「心と体と魂の統合」です。今回はその中でも「体」に焦点を当ててお話しいたします。
 体は、私たちの全てを映し出す鏡のような存在です。東洋医学的に体の状態を見れば、過去にどんな出来事があったのか、どんな影響を受けているのかがわかります。例えば、天候の変化や環境の影響も、実は体に現れるんです。

 特に女性の場合、月の満ち欠けと生理の周期が密接に関係していることは、多くの方がご存知でしょう。一般的には、半月から満月に向かう時期に生理が訪れるのが自然な流れです。これは、女性の体が男性よりも自然のリズムに近いことを自覚しやすいことを示しています。月の引力は目に見えませんが、私たちの体に確実に影響を与えているのです。

体の不調が教えてくれること
 体に現れる不調は、単なる「症状」以上の意味を持っています。例えば、腰痛は多くの人が経験するありふれた症状ですが、痛みがある場所が必ずしも原因とは限りません。筆者のもとに相談に来られる方のほとんどは、腰に直接問題があるのではなく、胸や上半身に「気の滞り」があるケースが多いのです。

 この「気の滞り」とは、感情やストレスが体に溜まっている状態を指します。腰痛だと思っていたものが、実は心の負担や思考の偏りが原因だった、ということも少なくありません。東洋医学では、特に下半身を充実させることが重要とされます。
 日本の武道でも「丹田」を意識し、気を下に安定させることを重視しますよね。しかし、現代人は頭で考えることにエネルギーを使いすぎて、気が上半身に上がりやすい傾向があります。すると相対的に下半身の気が不足し、腰痛やだるさという症状が現れるのです。

現代社会における心と体の分離
 現代社会では、思考や論理が優先され、心と体が切り離されがちです。病院に行けば、体の不調は数値や画像で判断され、精神的な不調は薬で抑え込むことが一般的です。しかし、心の問題を薬剤で解決することはできません。薬で感情を抑え込むと、体の抑圧反応はさらに強くなり、薬の量が増えていく悪循環に陥ります。

 筆者のもとに相談に来られた方で、双極性障害と診断され、十数種類の薬を服用していた方がいました。その方は1回目の治療後に40度近い高熱が出ました。抑え込んでいた情動が高熱という現象で一気に吹き上がった瞑眩反応(好転反応)でした。
 この高熱がきっかけで体が浄化され、非常に短期間で精神薬を完全にやめることができました。その後は、自分の心に起きることと体の感覚と向き合いながら週1回、約1年通院を続けて頂いた結果、当院から離れ、完全に社会復帰を遂げられています。

精神薬の怖さ━本当の自分を取り戻す
 精神薬は、麻薬よりも怖いと筆者は考えています。麻薬は「体に悪いもの」あるいは「社会的に悪いもの」と認識されていますが、精神薬は「薬だから大丈夫」と思われがちです。しかし、一旦依存してしまうと、薬をやめるのに何年もかかることがあります。
 長年双極性障害を患い、10数種類の精神薬を服用しておられたある男性の方は、約3年間当院に通院しながらようやく精神薬をやめることが出来ました。そしてそのタイミングで長年勤めていた会社も辞め、自分で起業する道を選び、私生活も社会生活も共に生き生きとし始めたのです。
 この方は月1回のペースで、現在もメンテナンスのためにご受診くださっています。事業を行っていく上で時に様々な困難に直面することはあっても、自分自身の不安から逃げることなく困難さを受け入れることが出来るようになったとおっしゃいます。

 社会の圧や期待、役割などは、自己を成長させてくれるものですが、それらが過剰になりすぎると自分は本当は何がしたかったのか、どんな人生にしたいのかを見失ってしまいがちです。
 しかし、そんな中でも本当の自分を取り戻すことで、人生は大きく変わります。辛いことや眠れない夜も、人生の一部です。それらを受け入れ、どう生きていくかを考えることが、人生そのものだと私は思います。

自分とつながるために
 体の不調は、自分と向き合うためのシグナル・サインです。体の変化に気づき、それを自分の心や周囲の環境変化や起きた事と結びつけて考えることで、自分自身と深くつながることができます。現代人は、つい外の世界に意識を向けがちです。外に起きた出来事によって自分の心に生じることは、自分で責任を取っていく態度が大事です。

 瞑想や呼吸法は、自分とつながるための有効なツールです。瞑想を習慣にしているとある時期、過去の記憶や感情が頻繁に浮かんでくることがあります。それは、無意識領域に知らず知らずに抑え込んでいたものが解放され、浄化されている姿です。
 瞑想も呼吸法も、無理に頑張るのではなく、自分が楽で心地よいと感じる方法で実践するのが一番です。そのようでないと続きませんし、習慣化するのが困難になるからです。

自分軸で生きる
 私たちは、バーストラウマ(誕生時の恐怖)や孤独・孤立への恐れから、自分を偽ってしまうことがあります。しかし、不安や恐れを避けてばかりで生きる人生は、充実感・満足感に欠け、どこか物足りないものになってしまいます。せっかく生まれてきたのですから、安心して、楽しく生きていきたいですよね。

 体の声を聞き、自分とつながり、自分軸で生きる。それが、心と体と魂を統合する第一歩です。日々の生活の中で、自分の体や心の変化に気づき、それを大切にしてください。どんな小さな変化も、あなた自身を理解する手がかりになります。

今後の予定

2025年
【第17回】 日時: 5月18日(日) 午前10時~12時30分
【第18回】 日時: 7月6日(日) 午前10時~12時30分
★以下、各回共通です
会場: 大阪市淀川区西中島4丁目4-16 【NLC新大阪6号館 9階会議室】
    (一の会鍼灸院がある建物、上の9階にある会議室です)
定員: 6名(最少催行人数 3名)
参加費: *通院歴のある方 3500円
     *通院歴のない方 5500円


申し込み方法: 治療院での口頭、もしくは下記メールアドレスに氏名・電話番号をお伝えください。                           mail@ichinokai.info

※当日は床に仰向けになります。ヨガマットはこちらでご用意いたします。
※ゆっくりとした大きな呼吸を行いますので、ゆったりとした、リラックスできる服装でお越しください。(お着替えされる方にはスペースをご用意いたします) 過去のセミナーの冒頭でお話しさせていただいた内容の動画は、こちらをご覧ください。↓↓
https://ichinokai.info/daily_category/activity-report/https://ichinokai.info/daily_category/activity-report/

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