日々のしおり

【車と身体って同じだよね🚗】

酒井 つぐみ

かなり年季の入った友達の軽トラに乗っているとき、軽トラの後ろでカタカタと何かが鳴っていた。
「カタカタうるさいなあ、なにがカタカタ言うてるんやろ?」
と私が言うと、
「それが分からんのよ、なんやろね。今日はなるけどならん時もあるし。
ってかさ、身体も車も一緒だよね~。車が壊れるときってさ、こんな音がし出したり、なんか前兆あるやん?で、そうなったらみんな車屋さんに行ったり、修理したりするやん?
同じようにさ、自分の身体も観察して、メンテナンスしていかんといけんと思うんよね~。」
と、斜め上の回答が。
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身体の話題に入るという思わぬ展開に、熱が入って食い気味に私は続けた。
「そうそう。身体もさあ、大きい症状がいきなりドーン!やなくて、例えば肩がこるとか、頭痛がするとかさ、めまいがするとか、なんか眠りが浅いとか、普段とは違うなんらかの前兆があるはずやから、その時点で気付いて対処できれば、おおごとにはならんのちゃうかなぁ。
で、何がどうなって今の症状が起きているのかが自分で理解できてたら、変に不安になったり、焦ったりせんと、対処できると思うんよねえ。」
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頭が優位になりがちな現代社会では、身体は二の次になりがち。
私の周りでも、昔は身体そっちのけで、頭フル回転でバリバリ働いていた人がいる。その人も、その頃はめっちゃ体調悪かったと、言っていた。
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結局バランスなのだとは思うが、働くにしても、好きなことやるにしても、まず身体があってこそ。
不調は、悪いこと、鬱陶しいことと思われがちだが、そればかりではないと思う。
おおごとになる前に、「ちょっともうしんどいよ」「休んでよ」と教えてくれているのも、身体の不調だと思っている。
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車は数年に一回車検があるし、ちょっと変やな?って思ったら、整備する。
それと同じように身体も、なんかおかしいな?って気付けるよう普段から観察、ちょっとおかしいと思えばメンテナンスや休むことが必要なのだと思う。
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たまに問診で症状を深ぼっていると、「…全然わかりません。気にしたことがないです。」という答えが返ってくることがあって、観察しといてください~!なんてやり取りをすることがある。
不問診で分かる術者もいるかもしれないが、少なくとも私は患者さんのすべては分からない。
方条さんもたまに言うが、一生の伴侶は自分の身体。
この世に生まれてから最期の時まで、自分の身体と一緒にいるのは自分自身。
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術者は患者に寄りかかることなく、患者も術者に寄りかかることなく、
そんな関係で人を診れるといいなと思うし、
そんな関係でいられるよう、私も患者さんに状態や養生を伝える必要があるなあ、なんてことを思った。
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…で結局、あの軽トラ、なにがカタカタなっていたのかは謎のまま。笑

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