ブログ「鍼道 一の会」

174.少陰病 302条 麻黄甘草附子湯

【三〇二条】

少陰病、得之二三日、麻黄附子甘草湯微發汗。以二三日無證、故微發汗也。方二。

少陰病、之を得ること二、三日、麻黄附子甘草湯(まおうぶしかんぞうとう)にて微(すこ)しく汗を發す。二、三日證無きを以ての故に微しく汗を發するなり。方二。

  本条も短く、病態がつかみにくいのですが、前条、麻黄附子細辛湯の変証で良いと思います。

 麻黄附子細辛湯の細辛と炙甘草を入れ替えただけの方剤が、麻黄甘草附子湯です。

 甘草は、「急迫を主治」ですから、麻黄を考慮すると咽喉痛であるとか喘促、軽度のむくみなどがあるのでしょう。

 <金匱要略・水気病>26条に麻黄附子湯というのがありますが、配剤をみると麻黄の量が1両異なるだけで、麻黄甘草附子湯と同じです。

 「水之為病,其脈沉小,屬少陰;浮者為風,無水,虛脹者為氣。水,其汗即已。脈沉者,宜麻黃附子湯」

 その条文少し長いですが「水の病たるや、その脉沈小、麻黄甘草附子湯に宜し」だけで良いと思います。

 他は、麻黄附子細辛湯に準じて解釈して頂ければと思います。

 

〔麻黄附子甘草湯方〕

麻黄(二兩去節) 甘草(二兩炙) 附子(一枚炮去皮破八片)

右三味、以水七升、先煮麻黄一兩沸、去上沫、内諸藥、煮取三升、去滓、温服一升、日三服。

麻黄(二兩、節を去る) 甘草(二兩、炙る) 附子(一枚、炮じて皮を去り、八片に破る)

右三味、水七升を以て、先ず麻黄を煮て、一、兩沸し、上沫を去り、諸藥を内れ、煮て三升を取り、滓を去り、一升を温服し、日に三服す。

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