ブログ「鍼道 一の会」

180.少陰病 311条 甘草湯・桔梗湯

【三一一条】

少陰病二三日、咽痛者、可與甘草湯。不差、與桔梗湯。十。

少陰病二、三日、咽痛む者は、甘草湯を與うべし。差(い)えざれば、桔梗湯(ききょうとう)を與う。十。

  少陰病で咽痛する者には、甘草湯を与えてみて、治らなければ桔梗湯を与えてみなさいと言う意味ですね。

 この場合の甘草湯は、炙甘草ではなくて生甘草が用いられていますので、涼性に働きます。

 元気が無く横になりたがり、咽の痛みが、急迫しているのでしょう。

 そして桔梗湯です。

桔梗

薬徴:濁唾・腫膿を主冶するなり。傍ら咽喉痛を治す。

新古方薬嚢:咳を止め痰を去り、膿を消し痛みを鎮む。又よく咽痛を治す。此れみな気を増し気の鬱滞を除くに基づくものなり。

 311条には、咳嗽症状があってもおかしくないですね。

 その際、表証があれば麻黄・桂枝湯類で解肌するべきですね。

 調べてみますと桔梗湯は、咽痛だけでなく、熱をもって化膿したり腫れたりした場合に用いられています。

 鍼だと、標治として手の井穴刺絡といったところでしょうか。

 そして熱源を探して清熱でしょうね。

 少陰病としての病態が今ひとつ浮かんできません。

 

〔甘草湯方〕

甘草(二兩)

右一味、以水三升、煮取一升半、去滓、温服七合、日二服。

甘草(二兩)

右一味、水三升を以て、煮て一升半を取り、滓を去り、七合を温服し、日に二服す。

 

〔桔梗湯方〕

桔梗(一兩) 甘草(二兩)

右二味、以水三升、煮取一升、去滓、温分再服。

桔梗(一兩) 甘草(二兩)

右二味、水三升を以て、煮て一升を取り、滓を去り、分かち温め再服す。

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