ブログ「鍼道 一の会」

膝陽関穴 考(1) 素問・厥論より

 世界は今、新型コロナウイルスで騒然とした世相を呈してますね。

 そんな中、アフリカではバッタが大量発生してるとのニュースを目にしました。
natgeo.nikkeibp.co.jp

 地球規模でいったい、なにが起きてるのでしょうねぇ。

 

 さて先日、江見木綿子先生と<素問・厥論45>を一緒に読んでいたのですが、ふと以下のところに目が止まりました。

 <素問・厥論45>
 帝曰く。
 寒厥の寒たるや、必ず五指從(より)りして、膝に上る者は、何なるや。
 岐伯曰く。
 陰氣五指の裏に起こり、膝下に集まりて、膝上に聚る。
 故に陰氣勝てば、則ち五指より膝上に至りて寒す。
 其の寒するや、外從りならず、皆内從りなり。

 目に止まったのは、岐伯の返答の紫色の文字のところ「膝下に集まりて、膝上に聚る」というところです。

 集まる、聚ると表現の異なる所はさておいて、冷えが膝下から膝上に集まると目にして、ピンと来るのもがありません?

 そうです、足少陽胆経の足の陽関穴ですね。

 別名、寒府と称されるところです。

 「傷寒論」では、陽気の存亡の程度を知る方法として、手足の指先から四関(肘・膝関節)にかけての範囲で、どこまで冷えが上がって来てるのかを診ますよね。

 冷えが四関を超えて体幹部にまで及べば、いよいよ命の危機的状況となります。

 でね、なんで膝上、足陽関なのかってことです。

 おおよそ足陽関の横の並びには、足陽明の梁丘、足太陰の血海が並んでいますよね。

 体幹部からこの横のラインまでは、気血が大河のように流れていて、このあたりから支流のように気血が分岐してるイメージが湧いてきませんでしょうか。

 血海穴は、営血分の深い邪熱を清するのに非常に著効ある穴所です。

 もちろん、用瀉法です。

 では足陽関は、どうなんでしょうねぇ。

 

               続きます。

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