ブログ「鍼道 一の会」

179.少陰病 310条 猪膚湯

【三一〇条】

少陰病、下利、咽痛、胸滿、心煩、猪膚湯主之。方九。

少陰病、下利し、咽(のど)痛み、胸滿し、心煩するは、猪膚湯(ちょふとう)之を主る。方九。

  少陰病で下痢をし、咽痛と胸満、心煩と、主に上焦に症状が現れています。

 この場合の下利は、寒熱のどちらなのでしょうか。

 新古方薬嚢には、「腹中冷えて腹下るものには適せず」とあります。

 しかもこの条文には、四肢厥冷などの虚寒の症状が記されていませんので、恐らく熱痢ではないかと考えられます。

 猪膚とは、豚の皮の上皮を薄く去った内皮です。

 中薬学には記載が無く、<新古方薬嚢>には「味甘寒、熱を除き傷れを補い中を調ふ。故によく下痢咽痛心煩する者を治す」とあります。

 そして猪膚湯方をみますと、白蜜と白粉(米の粉)を用いています。

 なんとなく病態がつかめません。

 全体として、下痢をしていても、潤して冷やして急迫を治める・・・

 そもそもどのような経過をたどって少陰病になり、どのような素地でこのような病態が生じるのかが分かりません。

 単に元気が無く寝たがるような状態の者を、少陰病としているのかもしれないと思うのですが、どうでしょう。

 この後に続く、甘草湯・桔梗湯・苦酒湯・半夏散・半夏湯も同じです。

 

〔猪膚湯方〕

猪膚(一斤)

右一味、以水一斗、煮取五升、去滓、加白蜜一升、白粉五合、熬香、和令相得、温分六服。

猪膚(ちょふ)(一斤)

右一味、水一斗を以て、煮て五升を取り、滓を去り、白蜜(はくみつ)一升、白粉(はくふん)五合を加え、

熬(い)りて香ならしめ、和して相(あ)い得せしめ、温め分かち六服す。

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