膀胱募穴・中極、心募穴・巨闕。
位置関係を天地陰陽・心腎相交の時空間で観ると面白い。
大腸募穴2穴・天枢。
小腸募穴1穴・関元。
中極と巨闕の間にある天枢・関元。
これを時空間と臓象をからめて観ると、何かが観えて来ると思うのです。
もう少し広げて、他の募穴の数(1穴か2穴)と位置関係を重ねていくと…
臨床の幅が、グンと広がると思います。
【概要】
「膀胱者.州都之官.津液藏焉.氣化則能出矣.」<素問・霊蘭秘典論八>
州都の官とは、周囲を水で囲まれた地方都市を司っている役職で、君主の命によって津液を貯めたり排出する役割を担っている。
尿は、上焦・中焦から降りてきた水液を腎の気化作用によって尿とし、腎の固摂作用によって漏れ出ないように約束している。
排尿は、肝疏泄と心神によって行われる。したがって、膀胱の機能失調は、腎陽、肺粛降、肝疏泄、心神に何らかの異常を生じた場合に現れる。
足太陽の経絡は、多血少気であるにも拘らず、身体背面を睛明穴から至陰に至るまで単独で流注し、しかも十二経絡中最長である。さらには、六臓六腑の名の兪穴が存在していることから、六臓六腑の陽気の状態が現れるので診断意義は大きい。
同時に足太陽の左右の経絡流注の中心部には督脈が流注しており、腎陽の機能が最も明確に現れる経絡である。
【位置】
十九椎下 膀胱兪の中央に位置する。
【形状と臓象】
丸い袋のような形で、出口はあるが入口は無い。
泌別清濁の小腸、粛降の肺、水湿運化の脾、表裏関係の腎とは直接繋がっていない。 これらのことから、膀胱に尿が溜まるのは、三焦を通じて膀胱に滲み込むことを象っていると理解することが出来る。
【主な経穴】
・募穴・・・中極(任脈) 中焦の気が極まる所。
・原穴・・・京骨
・絡穴・・・飛揚
・郄穴・・・金門
・背兪・・・膀胱兪 鳩奇穴 (奇穴)
※血会(血の病に使う) – 膈兪 :
膈兪はここを上下に気血が通るが、陰邪によって気血の流れが阻まれることが多い。膈兪を治療することによって気血が通行すると、あたかも血虚が回復したかのようになる。
骨会(骨の病に使う) – 大杼 :
骨は腎の主るところで、腎が充実していることによって立つことが可能となる。
骨・腎が弱ると上実下虚となり立つことができなくなり、この部に実の反応を現すようになる。
また衝脉は<霊枢・海論33>に「上は大杼に輸し、下は巨虚上下廉に出ず」とあり、大杼=上の後ろ、巨虚上下廉=下の前は、空間的な気の相関関係を示している。
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