春らしい陽気あふれる青空の下、2017年度最終となる臨床講座を行いました。
午前の「時事講義」は、稻垣座長の元に治療見学に訪れた学生さんからの質問を題材にした話から、およそ東洋医学とはかけ離れたと思われるような精神世界にまで話が拡がりました。
人と人とが同じ目的、同じ場を共有して向かい合った時、自分自身の「こころ」に去来する感覚をどのように扱うのか。
まずは自己信頼の重要性について。
そして、人が苦悩を繰り返し発するのは、実は自分自身が感じていることを自己信頼出来ないからではないかと仮説をたて、それを検証した結果を解説。
話は、いわゆる<霊障>にまで及びました。
人が持ち合わせている霊性と病との関係や、古来行われていた「祝由」における気の扱い方はきっとこうなのだろう・・という話など、これぞ内経医学の真骨頂ともいえる話題に、参加者の皆様からも意見が続出し、大いに盛り上がりました!
(「祝由」については永松先生がブログでまとめてくださっています⇒ 祝由①,②,③)
<素問・移精変気論>に、
移精祝由而已.
「精を移して祝由していやすべし」
と述べられている通りです。
そんな中、尾関先生の爆弾発言が。
「神が降りてくる感覚」
自分がしているのだけれど、自分ではない何かが治療を行っている感覚。
筆者は、治療者自身のこころの中に執着さえなければ、誰にでも起きることだと考えています。
また現代心理学の立場から、高橋先生もお話しくださいました。
フロイト、ユング、アドラーと、三人の巨匠の主張を簡潔に話され、ユングの集合意識と稻垣座長の解説との整合性を検証。
また「幸福とは?」という、漠とした問題提起について、アドラー心理学の立場から解説して下さり、それを元に参加者の皆様と和やかにディスカッションが進みました。
そして午後からは、臨床実技です。
班に分かれ、それぞれ四診を駆使して診断、刺鍼から効果判定まで行います。
既にマイカルテを作成しており、それに基づいて経過を追います。
真剣に・・和やかに・・・
来月20日に ご出産を控えておられる中、はるばる愛媛からご参加くださっている先生も!
たくさんのものをお持ち帰りいただいたと、筆者は実感しております。
初参加の先生にはモデルになって頂き、鍼の効果を実感して頂きました。
この方は、お顔の色艶が抜群に良くなり、大変喜んでくださいました。
「鍼道 一の会」では、美顔という部分だけを扱うことはしませんが、気の状態が整い、元気が回復してのびやかになれば、肌の色つやも良くなって当然と考えております。
生き生きと、伸びやかに生きる。
これが何よりの美容と健康の秘訣ですね。
2017年度の締めくくりに相応しい、充実した講座となりました!
参加者の皆様、そして実技室をお貸しくださいました大阪医療技術学園専門学校の関係者の皆様、ありがとうございました。
「鍼道 一の会」東洋医学講座は、2018年4月15日より新年度講座を開始いたします。東洋医学的な理論の上に立って、鍼治療を行いたいとお考えの方は、是非ご参加ください。
『鍼道 一の会』についてのお問い合わせは、事務局 大上(おおがみ)まで
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