『鍼道 一の会』で講師をさせていただいております、鍼灸師の江見です。
先日、専門学校大阪医専で行われた稻垣先生のセミナーの、活動報告をさせていただきます。
今年の3月にも『鍼道 一の会』のメンバーで大阪医専のセミナーを行いましたが、
今回は前回の「望診」の続きということで、参加者の方で希望される方が多かった「脈診」の講義をしました。
本題に入る前に稻垣先生が、学校で勉強する東洋医学の基礎知識の中で、これだけは押さえておくべき!というキーワードを教えてくださいました。
患者さんのからだで、
①どの部分が ②どんな状態になっている から不調が起きているのか?
これをまず知ること。
その2つを知るためには「寒熱」「虚実」を見極めること。
「寒熱」「虚実」を知るためには、四診で色や状態を診ることが重要ですと教えてくださいました。
東洋医学の学び始めで難しさを感じている1年生も、
最近四診を使えるようになってきた2年生も、
学校を卒業して臨床に出ているからこそまた新しい課題にぶつかっている卒業生も、
皆さんが納得できる説明でとても重要なことを教えて下さったように感じます。
さらに、自分なりの治療論の見つけ方まで講義していただき、まだ冒頭部分にもかかわらず私はとても感激しておりました。
講義のあとは実際に望診と脈診の実技です。
今回は患者役の方に、治療して欲しい経穴を1穴指定していただきました。
術者の方は刺鍼前と後の「望診」と「脈診」の変化を診て、「寒熱」「虚実」がからだの中でどうのように変化したのか観察します。
刺鍼後の結果から学びを得るという方法で、稻垣先生と私で色や状態の診かたを説明しながら一緒に1本の鍼で起こる変化を診ていきます。
刺鍼後には呼吸がしやすくなったとおっしゃる方や、顔の色や艶がとてもきれいになる方もいらっしゃいました。
当然四診においても、様々に変化を感じ取ることができたのではないかと思います。
四診は難しいですが、鍼灸師にとって一番大切な診断プロセスです。
私は、鍼灸師を目指す覚悟を持った方ならどなたでも、患者さんの変化を感じ取れる力を持っていると思っています。
今回の参加者の皆さんも、とても丁寧に取り組んでおられて、ご一緒に学べて嬉しかったです。
ありがとうございました(^^)
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