どんよりした梅雨空から一転、7月に入るや否や、ここ大阪はまさに酷暑という言葉がぴったりくる気候となってまいりました。
第三回の「一の会・東洋臨床医学講座」は、先日6月26日、そんな梅雨空の晴れ間を狙ったかのような、爽やかな気候の元で行われました。
が、講座が始まると、陰邪が私の清陽の気を阻んだのか?潜水艦の潜望鏡から世界をのぞいているかのような感覚がしました。爽やかに思えるものの、陰邪である寒湿は自然界に蔓延している・・そのように感じました。
トップバッターの永松先生、そんな陰邪など吹き飛ばすかのように力強い声で「易学」の講義を進めてくださいました。
今回は「東洋医学と易学の相似点・共通点」ということで、先生の豊富な臨床例から得られた知見を随所に織り交ぜながら、簡易に説いて下さいました。
初めて参加された先生からの質問にも丁寧に答えてくださり、おかげさまで私の素朴な疑問も解けました!
次いで稲垣先生による「生薬から学ぶ人体と病」。
今回は前回より引き続き、「気鬱化火とその治療薬」について。
今回は前回より引き続き、「気鬱化火とその治療薬」について。
一般には、鍼灸師が傷寒論をはじめ、薬学を学ぶ必要があるのか?という声もありますが、やはり一度学んでから必要かどうかを主張すべきであると、再度確認しました。
傷寒論は、鍼灸師にとって必須です!
また気鬱化火という病態が日常、どのような要因で起こり、どのような症状のバリエーションがあるのかなどについて、チャートを用いてとても分かりやすく解説していただきました。
そして昼食を済ませた午後の時間は、魔の時間。特に梅雨の時期は、陰邪が陽気を阻む上に飲食物が清陽を阻みます*1
今回の時事講義は、金澤先生による「舌診学基礎」
患者さんの無意識的な舌の出し方から、術者に対する心理状態を読み取り、また苔の消長と分布、苔の色、舌体の色の消長、舌表と舌裏の表現するものの違いなど、基礎とはいえ内容はかなり高度でした。
下図に示されているように、部分と全体の相関性は、東洋医学の世界観・人体観ならではのものです。
天人地、三才相関図 |
舌の写真をプロジェクターに映し出して詳細に解説してくださいました。
『舌』という、身体のほんの一部分と全体の関係。
舌一枚で、ここまで全身の細かな状態を読み取ることが出来るのかと、興味深々で見入っておりました。
そして最後の締めは、永松先生による「一之道術」
座りっぱなしで気滞を起こしているのでしょう、参加されている方々の表情が生き生きとし、あちらこちらから聞こえる声も明るく弾んでいました。心も体もほぐれていきます。
やはり「一の会」の締めは、これでないと!
次回 7月10日の「一の会・東洋基礎医学講座」は、
南森町の「大阪医療技術学園専門学校」で行います。
※会員の方々はお間違えのないようにお願いします。
(交通アクセスは、上記リンクをクリック願います)
「養生講座」は 7/9(土) NLCセントラルビル3F会議室にて行います。
*1:+_+
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