☆今年度より、本会は「基礎講座」「臨床(応用)講座」「養生講座」の三部制になり、一の会・年会員の方はいずれの講座にも自由に参加していただけることになりました。
今回は、「臨床(応用)医学講座」についてレポートさせていただきます。
4/19に行われました「基礎医学講座」についてはこちらを参照ください→ 東洋基礎医学講座(第1回)
春らしい良いお天気に恵まれ、朝から多くの受講生の方々にお集まりいただきました。
前年度から引き続き受講されている方、今年度より新しくご参加いただいている方、皆さんの並々ならぬ熱意に、我々スタッフも身の引き締まる思いが致します。
『一の会・東洋医学講座』の理念に則り、臨床に強い、本物の鍼灸師を目指して皆で精進致しましょう。
なお、この臨床(応用)医学講座において、「基礎的な用語の解説」は行いません。
講義では専門用語が飛び交いますので、東洋医学を勉強し始めの頃は「何を言っているのか全く分からない」状態になることが予想されます。が、コツコツと基礎を積み重ねることによってだんだんと分かるようになります。
筆者:大上も、初期の頃は何がなんだかさっぱり分からず、よく泣いたものでした。
しかし、前回の基礎講座でも話があったように、『まず言葉ありき』です。
言葉が理解できるようになると、東洋医学の面白さが飛躍的に増します。あきらめずに、取り組んでいきましょう。
(基礎的な用語の解説は「東洋基礎医学講座」に於いても行いますが、ご自身で日々積み重ねられる勉強に勝るものはありません。)
1限目: 時事講義 「前後・左右・上下の気の偏在について」 金澤代表
まずは、湯液(漢方薬)による治療と鍼灸治療は陰陽の関係にあるというお話から。
湯液と鍼灸、同じ東洋医学とはいうものの両者の決定的な違いは何なのか。両者がどこに着目して発展を遂げてきたのかについて解説されました。
また、難経腹診と脈診臓腑配当との整合性と臨床的意義について、解説が行われました。
ポイントは、陰陽は固定化して捉えてはならない、どのような場面で、どの視点に立って見るのかが重要であることなどがあげられました。
陰陽は自由自在に使いこなせるようになること。
陰陽論は五行説よりはるかに重要であること。五行にこだわりすぎると真実を見誤る・・・等、臨床例を交え、強調されました。
さらに、金澤代表の「仮説」としながらも、臨床に非常に重要であると思われる内容が開示されました。
代表の口癖である「ほんまかいな?」の言葉を受けて、受講生のみなさんが追試してくださることを楽しみに思います。
熱が入りすぎ、うっかり持ち時間を大幅にオーバーしてしまうというハプニングもありました。
2限目: 『易学』 永松副代表
今年度より新たに始まりました「易学」講義は、永松先生が長年温めてこられた内容を初めて開示していただきます。
今回は『易学と東洋医学の概要 易学の基礎(易理と象数)』および『四つの基本原理について』
まずは易学が発展してきた歴史から、基本となる考え方、易学を学ぶ上で必要な道具についての解説が行われました。
易とは「日」と「月」をあらわし、’常に変化している’という意味があります。まさに陰陽の消長です。
陰陽がどのように消長するかを学び、臨床に応用することが出来れば、この上なく力強いアイテムとなると思われます。
金澤代表をして「何度も挑んだがその度に跳ね返された」と言わしめる、難解な易学を学ぶことで、臨床に役立てようという目論見です。皆さん、共に挑みましょう。
3限目:生薬から学ぶ有名病証 『半夏・厚朴と肝・胃の病』 稲垣学術部長
4限目:臨床実技―症例検討・実技 金澤代表~
5限目:身体学講義・実技 永松副代表
その後、臨床実技の基礎について、永松先生の身体学を交えての実技。
施術者である、自分の立ち位置、自分の気の中心の据え方、患者様のお身体を診させていただくに当たって留意すべき点についてなど、受講生の方々にひとりひとり確認しながら、また参加者同士で実践し、ディスカッションしながら進行しました。
自分の気の中心をどう据えるか |
触れ方の違いによる感覚の違いを確認 |
望診~舌診も入ります、すかさず確認する受講生の皆さん |
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