頭部は五行に分割して考察していますが、左右対象の為、一つとして捉えると三となります。
一生二、二生三、三生万物と言われている道ですが、三から五を生み陽数の極みが五であることを考えると、臓腑の五行と異なる観点からの五行であることが分かります。
これらの深い考察を如何に簡略化し、潜在意識の中に放り込み、自分のもの(一)とするという一つのサイクルのように感じます。
<霊枢> 通天篇第七十二にある、
天地之間、六合之内、不離于五。人亦應之。非徒一陰一陽而己也。而略言耳。
ですね♪
頭部三行は左右十穴、頭臨泣、目窓、正營、承霊、脳空です。
臨泣 顔冷え、視るを得ず、口沫ふき、小児驚癇反視し、両眼、眉頭痛きを主どる。
目窓 一名至榮、頭痛み、目瞑く、遠視するにぼうぼうとし、上齒は蝕まれて痛み、齗腫るるを 主どる。
正營 上齒痛み、悪寒あるを主どる。
承霊 脳風にて、頭痛み、悪しく見、喘息にして通ぜざるを主どる。
脳空 脳風にて、目瞑く、鼻は疽を営み、発して癘となり、風眩、頭痛、目痛、頷急つるを主ど る。
三行は、少陽経がメインになってきますが、前二穴と正營、後二穴と区別しているのが分かります。
頭上五行、外は四十三穴。脳戸、風府、瘖門(瘂門)はそれぞれ一穴なので実質二十三穴です。
二十三穴もの経穴を外、としている理由は私見ながら前回までに述べています。
ここからも、一穴の分析、代表症状を表記することで、気の偏在をイメージしやすくしている事が見て取れます。
特にこれまでの経穴は三つに分類しておきながら、四十三穴もの経穴は、その他としている事は、今後術者がどう感じていくかという課題も与えられている気がして、身が引き締まる思いです。
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