2度目の感染時や、ワクチン接種後の感染時に、かえって重篤な症状を引き起こす「抗体依存性感染増強(ADE)」。
こういうことも知ってしまうと、人によっては、「ワクチンの完成まで耐えても、結局はロシアンルーレットを引かなければならないの?」などという感想を持って、ますます怖くなるでしょうか。
けれど、この現象、東洋医学をやっている者としては、原理が分かりやすいので、単純に興味深いと思いました。
簡単に説明すると、感染後の発熱中に放散し損ねて(閉じ込めてしまって)生まれた、あるいは、感染前から持っていた、体内でくすぶり続けている熱(エネルギー)のせいで起こることだと言えそうです。
アナフィラキシーショックや、薬剤アレルギーに対する解釈も同様。
アナフィラキシーショックだって、全員がなる訳ではないですもんね。
『長沙腹診考』という本によれば、江戸時代、とある子どもの目力の異常な強さを“心火”の有る証拠と見て、「天然痘にかかる前に“三黄瀉心湯(三黄丸)”などを飲ませ、胸の奥の熱を冷ましておいた方が良い」とアドバイスした医者が居たそうです。
その後、薬を飲まされなかった子どもは、翌年に流行した天然痘でとびきり高い熱を出し、亡くなってしまったそうですが。
人体には、刺激に対しての反応に違いを生み出す要素が何かしら在って、東洋医学は昔からそこに着目し、疫病による被害を抑えようとしてきたのですね。
( 鍼道一の会 東洋医学講座 座長・稻垣 順也 )
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