こちらではどうもお久しぶりです、『鍼道一の会・東洋医学講座』の座長・稻垣です。
先日、今年度の予定分が、無事に終了しました。
そこで、今年度の内容をボンヤリと振り返っていたのですが、先ほど急に、今年度から講師の一人を務めてくださっている尾関先生のある言葉が思い出されました。
それは、「ある勉強会で偉い先生が『“経筋”の異常は“脈”には出ない』とおっしゃったんですけど、稻垣先生は『脈には全てが出る』と言わはった。それを聞いて、僕は、『一の会を続けよう』と思えました」というようなものでした。
本当にありがたいお言葉です。
尾関先生の経験・信念・感覚などと、僕の主張が、幸いにも合致したということなんでしょうねぇ。
さて、「経筋の異常は本当に脈に出るのか?」という話ですけど……これ、単純に、実際に試してみたら良いと思うんですよね。
古典をひも解いて、その解釈を巡って議論せずとも、実在する人間の体を使って実験してみたら、正解はすぐに分かることであるはずなんですよね~。
今、この投稿を読んでくださっているあなたさまが、『鍼道 一の会』で説明している“脈診”の要点をマスターしている前提で話を続けますと、全身を一度リラックスさせてもらってから、足関節の伸展を続けながら脈を診る、足関節の屈曲を続けながら脈を診る、ということをしてもらったら、どこの何がどう変わっているかの説明は勉強会へ譲るとして、変化していること自体は感じてもらえると思うんですよね。
たったこれだけの差でも影響は出るんですから、「経筋の異常も必ず脈には表現される」と言って良いのではないかと考える次第です。
『鍼道 一の会』では今後もこのように、実証主義的な姿勢を大切にして、“鍼灸のための東洋医学”の構築に励んでいきたいと思います。
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