【三五〇条】
傷寒脉滑而厥者、裏有熱、白虎湯主之。方二。
傷寒、脉滑にして厥する者は、裏に熱有り、白虎湯之を主る。方二。
傷寒で裏熱で白虎湯証ですが、厥証には寒厥と熱厥があるのですが、この場合は熱厥ですね。
厥陰病で現れる熱厥証。
これ、見破るにはなかなかの見識と度量が必要だと思います。
四逆湯類でも、四肢厥冷と発熱症状があります。
判断、鑑別要点はどこに求めればいいのでしょうね。
このあたりの病理は、少し複雑だと思います。
四肢厥冷していて、脈が滑で有力であれば、気滞によって裏に熱が鬱していることも考えられます。
この場合、脈は浮き切らないはずですよね。
裏に熱ありということですので、頭痛や口渇、ひどければ煩躁などもあるかもしれませんし承気湯類が適応する場合もあるでしょう。。
口渇などがなければ、四逆散証も考えられます。
四肢厥冷と一口で言っても、寒厥と熱厥がありますし、この後登場しますが、血虚でも四肢厥冷は生じます。
ですので本条の場合は、厥冷症状があっても裏に熱があること。
真熱仮寒であることを喚起していると読むことが出来ると考えています。
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