【三〇九条】
少陰病、吐利、手足逆冷、煩躁欲死者、呉茱萸湯主之。方八。
少陰病、吐利(とり)、手足逆冷(ぎゃくれい)、煩躁して死せんと欲する者は、呉茱萸湯(ごしゅゆとう)之を主る。方八
少陰病で、吐き下しをして手足が冷え上がり、煩躁して死にそうなものは、呉茱萸湯証である、ということですね。
呉茱萸湯証は、陽明病篇ですでに登場していますので、再度ご覧頂けたらと思います。
243条では、食べ物を口にして吐きそうになるものに用いていますが、309条は実際に吐いて下痢し、四肢が冷え上がって煩躁しているのですから、かなり症状としては激しいです。
しかも死ぬのではないかと思われるほどの劇症です。
しかも四逆湯証にも類似しています。<P150 353条>
過去ブログにも、方意を詳述しています。
69.太陽病(中)91・92条 四逆湯(2)真寒水仮熱・裏水仮熱?
呉茱萸湯と四逆湯の腹証を腹証奇覧と腹証奇覧翼から再掲しますね。
寒熱・虚実の状態が、一目瞭然ですね。
呉茱萸湯も四逆湯も、共に水が関係しています。
呉茱萸湯:呉茱萸 人参 生姜 大棗
四逆湯 :炙甘草 乾姜 生附子
四逆湯は、方中の乾姜、生附子だけをみても、危篤な状態であることが分かります。
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