【二四条】
太陽病、初服桂枝湯、反煩、不解者、先刺風池、風府、却與桂枝湯則愈。十一(用前第一方)。
太陽病、初め桂枝湯を服し、反って煩し、解(げ)せざる者は、先ず風池、風府を刺し、却って桂枝湯を與(あた)うれば則ち愈ゆ。十一(前の第一方を用う)。
この部分は、湯液と鍼を併用している有名なところです。
湯液を治療手段のメインにして、鍼はその補助的な手段として用いているので、鍼灸師にはあまり参考にはならないかとは思いますが。
さて、太陽病証で桂枝湯を服用したところ、意に反して「煩」が現れたのですね。
煩というのは、胸の辺りがモヤモヤとして落ち着かない様子です。
これらのことから、桂枝湯を服用してさらに発熱しても発汗がみられないのだと推測することができます。
この場合、風池、風府を刺しなさいとあるのは、当然瀉法でしょう。
筆者でしたら、手の要穴に引くか、百会を取って軽く寫します。
発汗が始まることを、その兆しとして観ていれば良いですね。
現代では、気滞が関係していることが多いと感じています。
気滞が強いと、浮いてくるはずの脈が浮き切らないか、もしくは少陽病を思わせるような弦脉が現れることが多々あります。
鑑別は、脉証も大切なのですが問診で太陽病証以外の病証が現れていないかを確認することが重要なポイントになります。
表証に限らず、この気滞をどのように認識して解いていくのかということは、重要なポイントになります。
このことに関しては、稿を新たにしていつかまた別に書きます。
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