前回までのお話し↑
前回では、宇宙の霊妙不可思議な働き=『神』について書きました。
要約すると、『神』というのは、いくら頭で考えて理解しようとしても無駄ですよ、自ら『神』であることを自覚して、直観で感じ取るものなのですよということでした。
そして東洋医学では、この『神』を候う事から始まるというところまで書きました。
その『神』を候うには、自らに備わっている『霊性』を用います。
霊性とは、万物と繋がっている感覚、関係性そのものと筆者は感じています。
この霊性が備わっているからこそ、共感ということが生じるのですね。
これ、思考ではなくって感覚・感性的なものです。
『思考』を働かせ過ぎると、感覚・感性は隠れてしまいます。
この『霊性』的感覚をフルに用いて治療を行うのが、東洋医学です。
霊的感性を用いて初めて人と出会ったとき、とんでもなく多くの情報がもたらされます。
これを後から整理するために、思考は有効です。
治療所の場の空気が、患者さんが来院する前と入室後ではどのように違うか。
相手の影の濃淡、印象の明暗、動作の遅速、声の調子・・・瞬時に入ってくる多くの情報を瞬時にまとめて、まずは治し易いか否かを判断します。
このように書くと、特別なことのように思われるかもしれませんが、そうではありません。
みなさまも、外出先から家に入ると、場の空気の違いを感じられると思います。
また、ご家庭に来客があると、家庭内の気も変わりませんでしょうか?
このような感覚は、誰でもが持ち合わせているものです。
東洋医学では、このような感覚を治療に繋がる様に意識的に用いるだけなのです。
コメントを残す