芽を出し、花咲き、枯れて散る・・・そしてまた芽を出し・・・・ |
③消長・盛衰
陰陽の消長とは、陽が増えると陰が減り(図3)、陰が増えると陽が減る(図4)というように相対的に盛衰する関係を認識する方法である。
陰陽は、互いに一対となりながら反比例的に盛衰を繰り返す。
四時(四季)を例にすると、春になると陽気が芽生え、夏に最も盛んになり、秋になって陽気は衰え陰気が生じ、冬に陰気は最も盛んとなる。
このように、陰陽は盛衰=消長を繰り返す。これは一年という長期、一日という短期間でも同様の原理で消長し、人間の気血もまた自然界の陰陽盛衰に従って消長する。
人体の陰陽は、日の出と共に陽気は盛んとなり、意識・身体状態も活発となり活動的になる。
日没後は、次第に陽気は衰え陰気が高まり、意識・身体状態も鎮静化して眠りに就く。
一日の内では、朝から昼にかけて、一年の内では春から夏にかけての陰陽の消長を表したものである。
人体の気血もまた、陽気が体内から頭部に昇って目が覚め、無意識から意識状態へと陽気が長じてくる。
一日の内では、昼から夜にかけて、一年の内では秋から冬にかけての陰陽の消長を表したものである。
人の気血もまた、陽気が頭部から段々と体内に潜むようになるので眠くなり、意識から無意識状態へと陰気が長じてくる。
自然界の陰陽の気は、このように消長を繰り返しながら循環し、ありとあらゆる万物はこの陰陽の気に同調しています。
そしてミクロコスモスである人間もまた同じように消長し、四時陰陽の消長に調和して生活することが養生の基本となり、四診を用いて病態把握をする際には、必須の概念となる。
一年を通じた四時陰陽の消長と身体の気血変化を相関させることで、人体の陰陽気血の状態も自ずと理解することができるようになる。
一日を通じた人体の陰陽を見てみると:
朝、陽気が昇ることで目が覚め、出かける準備をし、心も体も陽気が長じるにしたがって盛んに動くようになります。 朝、目が覚めて、いつまでもボーっとする人は、何らかの原因で陽気が昇ってこないと考えるのです。
正午を過ぎ、自然界の陽気が退き始め、陰気が次第に覆うようになってくると、人は次第に動きを穏やかにし夜の陰気の深まりとともに、心も体も動きを止めて陰に向かって眠るわけです。
夜、寝つきが悪かったりなかなか眠れないのは、陽気が張り出し密やかになれないからと考えられます。
自然界の陰陽消長の大過と不及は、万物に影響を及ぼします。
自然界の動植物の変化、雲の高低と性状と動き、空気の温度や湿度、風の強弱、雨の降り方、月の満ち欠け・・・等々。
これらを通じて陰陽気血の消長・盛衰を観察する目を持ち、人間生理との相関性を意識しながら観察することは、東洋医学の基本であり、必須の重要視点である。
夜、寝つきが悪かったりなかなか眠れないのは、陽気が張り出し密やかになれないからと考えられます。
自然界の陰陽消長の大過と不及は、万物に影響を及ぼします。
自然界の動植物の変化、雲の高低と性状と動き、空気の温度や湿度、風の強弱、雨の降り方、月の満ち欠け・・・等々。
これらを通じて陰陽気血の消長・盛衰を観察する目を持ち、人間生理との相関性を意識しながら観察することは、東洋医学の基本であり、必須の重要視点である。
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