ブログ「鍼道 一の会」

覚悟の程度は如何

 ものごとを為すには、志が大事であるとのことは、すでに前回10月30日ブログ、『鍼で身を立てるには』で述べたところです。

 この医学に関わらず何事においても、志をとげようとすれば、必ず困難に直面する。

 経済的・時間的・体力的・忍耐的に、時に限界と思える困難さに。


 困難に直面し、これを乗り越えようとする時に、まさにその時に覚悟が培われる。


 要は、試しが入るのだ。


 覚悟を決めて腹が据わると、結果は気にならなくなるものだ。


 結果が気になって、あれやこれやと思い煩う時は、覚悟ができていないのだ。


 腹が据わると、結果の良し悪しに左右されなくなる。


 それは、プロセスでしかないからである。



 志高く、覚悟を決めて困難さに直面することを繰り返す道程で、志は少々のことがあっても、「曲がらない、折れない、屈しない」 強靭さが、自然と身に着くものである。


 それが、1本の鍼に現れるのである。


 目先の、小手先を器用に操って生きるのも、それで良しとする生き方も、可とは認めるが、医学の門はその程度では決して開かない。



 我々は、相対界に生きている。

 人生に深い喜び、楽しみ、味わい深さを求めるのであれば、深く悩み苦しみ、困難を避けない覚悟が必要である。


 大変厳しいことをいうようではあるが、卒後少なくとも3年くらいは、自分の心をこの医学に専らとし、趣味や娯楽とは縁の遠い生活が望ましい。




 医師の姿を見て欲しい。

 我々の世界とは異なるが、高い偏差値をくぐり抜け、私大であれば2000万を超える費用をかけ、大卒後研修医として2年間医療現場で夜寝る間もなく学んで、やっと医師としてのスタートに就くのである。

 鍼灸医学が内包するものを、現実のものとするには、それ以上の努力と能力が必要である。


 我々は、鍼灸を医学として、広く国民福祉に貢献できる鍼灸術の担い手の育成を目指している。

 社会的評価は、その先にある。

 まずは、鍼でこの身を立てる。

 覚悟は、不展退。


  檄 !!



 ※11月22日 『一の会』 幹部会での内容抜粋

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