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「一の会」では、内経医学の天人合一思想を中心軸に据えて参加者、講師ともに学びを進めております。
暦に関しては、たくさんの種類があるのですが、ここでは<素問・六節蔵象論>に記載されています太陽暦「六六を以て節とする」という部分を中心に解説したいと思います。
「六六の節」は、1年を360日として計算されたものです。
一般的に知られている24節気は、太陽暦で計算すると360日÷24節気=15日と非常に分かりやすいですね。
この1年360日の起源は、紀元前5000年ころメソポタミアのバビロン人によるものだそうで、太陽は天度1度ずつめぐるので、360度を一年と定められたことに始まるのだそうです。
円周が360度なのはバビロニア人が作った暦が起源で、数学的に割り切れて便利なことから、現在も用いられています。
1時間60分とされてる60進法も、ここに起源があったのですね。
さて、現在は1年365日となっており、五運六気も1年365日で計算されていますが、ここでは<素問・六節蔵象論>1年360日「六六の節」を説明して参ります。
<素問・六節蔵象論>の一部抜粋です。いきなり漢文ですが、読み飛ばして頂いても結構です。
以下のブログに、分かりやすく全文を意訳していますので、ご興味のある方は以下をクリックしてご覧ください。
天以六六爲節.地以九九制會.天有十日.日六竟而周甲.甲六復而終歳.三百六十日法也.
天は六六を以て節と爲し、地は九九を以て制會す。天に十日有り。日に六竟して甲を周る。甲六復して歳を終える。三百六十日の法なり。
五日謂之候.三候謂之氣.六氣謂之時.四時謂之歳.而各從其主治焉.
五日これを候と謂う。三候これを氣と謂う。六氣これを時と謂う。四時これを歳と謂う。しかして各おの其の主治に從うなり。
甲と記されているのは、甲、乙、丙、丁、戊、己、庚、辛、壬、癸の天干=十干の最初を指しています。
この天干=十干に、いわゆるエトと呼ばれる 、地支=十二支である子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥を掛け合わせたものが、いわゆる甲子表と言われるものです。
見てのとおり、天干と地支の組み合わせは、2つずつずれるので、天干は6周、地支は5周でちょうど60通りの組み合わせが出来上がります。
還暦と呼ばれているのも、生まれた暦歴に還(かえ)ることから由来しています。
壬申の乱であるとか、辛亥革命とか歴史で習っていると思いますが、現代の西暦の代わりに年号を現すために使われていたのですね。
さてこの天干は、太陽を観察して得られた暦です。
(ちなみに十二支は、月の周期と北極星の動きを観察して得られたものです。)
古代中国では、圭表(けいひょう)という道具を用いて太陽を観察し、表(棒)の影の長さを圭(目盛盤)で観測していました。
圭表 |
図ー1 |
次に最も長い影と短い影の中間をそれぞれ春分と秋分と定めます。
春分と秋分の
図ー2 四季・四時 二至二分 |
これで、四季・四時が明確になります。一季・一時は90日となり、四季・四時を掛け合わせると360日となります。
ここからさらに四時の中間に立春・立夏・立秋・立冬を立てて八節にします。これを四立と称します。(図3)
図ー3 八節 |
さらにこの一節を15日ずつ三等分します。
図ー4 24節気 |
そしてこの節気をさらに三等分したものを候と称します。つまり5日を一候としますので一年は72候となります。(図5) 5日×72候=360日
図ー5 |
図ー5 三才陰陽変化 |
そして太陽暦を365日にした上で、月の満ち欠けと北斗七星の柄の部分の位置を掛け合わせて、現在の太陰太陽暦が出来上がったのですね。
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