2014年11月30日に行われた「一の会」東洋医学講座の様子です。
諸先生方の熱い思いを端々で感じることができ、よい刺激を頂けた一日でした。
先生方がお話しされた内容を全て取り上げるのは難しいのですが、
かいつまんでどういった講義だったのか少しご紹介します。
① 中医学基礎 稲垣先生
発病因子となる外因の種類、それぞれの特徴を説明されました。
鍼灸師や鍼灸の学生は学校で習ったことで今更と思うかもしれませんが、
「風・火・暑・湿・燥・寒」の六気の特徴を知ることは、患者の病態把握に欠かせないことなので、
自分の中で六気のイメージをしっかり定着させることが大事だと思います。
自分の中で六気のイメージをしっかり定着させることが大事だと思います。
稲垣順也先生
② 病因病理の弁証 金澤先生
実際に金澤先生が過去に診られた患者の症例を参考に、八綱への弁別の仕方、証立てを解説していただきました。
患者の主訴の一つとして「めまい」がありました。弁病は「眩暈(げんうん)」
患者の主訴の一つとして「めまい」がありました。弁病は「眩暈(げんうん)」
めまいひとつでも、そのめまいが血虚から来ているのか、気虚から来ているのか、若しくは気滞からきているのか様々な原因が考えられます。
四診でどのように見立てていくのか、また目に見えるものだけでなく、その裏に隠れている患者の性格や傾向まで探っておられます。
四診でどのように見立てていくのか、また目に見えるものだけでなく、その裏に隠れている患者の性格や傾向まで探っておられます。
③ 臓腑経絡学 金澤先生
手厥陰心包経と手少陽三焦経の臓腑経絡学
鍼灸専門学校の学生2人が手厥陰心包経と手少陽三焦経の流注についてまとめて来られ、皆に解説してくれました。
板書も分かりやすくまとめておられ、自分で書いた絵で流注の流れを説明してくれました。
板書も分かりやすくまとめておられ、自分で書いた絵で流注の流れを説明してくれました。
その後は金澤先生より厥陰心包経と少陽三焦経について解説
三焦経の働きは諸説あり、書籍によっても書かれていることが異なり、迷われる方も多いかと思います。
金澤先生の今日の講義では、漢字の成り立ちから。三焦の「焦」とは隹(すい)と火(灬)との会意文字で、隹(とり)に火を加えて焼くことから後に「やく、こげる」の意味になったそうです。
そのことから三焦とは心主の陽気(熱)にコントロールされる水の通路であり、澤田流で多用される陽池の灸は心陽を補って水を動かすことを意図しているようです。
金澤先生の今日の講義では、漢字の成り立ちから。三焦の「焦」とは隹(すい)と火(灬)との会意文字で、隹(とり)に火を加えて焼くことから後に「やく、こげる」の意味になったそうです。
そのことから三焦とは心主の陽気(熱)にコントロールされる水の通路であり、澤田流で多用される陽池の灸は心陽を補って水を動かすことを意図しているようです。
金澤秀光先生
④ 傷寒論 稲垣先生
六経弁証の中の陽明病についての講義でした。
陽明病の中には陽明熱結と陽明熱盛とがあり、陽明熱結の症状として、悪熱・高熱・日晡潮熱・意識障害・うわごと・腹満・腹痛拒按・便秘(あるいは水様物のみをくだすといった症状)があります。
脈状は多様、裏熱がある。大承気湯を用います。
脈状は多様、裏熱がある。大承気湯を用います。
陽明熱盛には傷津を伴い、悪熱などと共に口渇を表すのが特徴。
白虎湯などを用い裏熱を冷ましつつ、体表へも到着させ発散できるようにします。
白虎湯には石膏が含まれていて、石膏の性味は辛に属し発散の作用を表します。
絹ごし豆腐のにがりなどに使われているので、肺胃の熱を冷ましたい方は絹ごし豆腐を食べるといいかもしれません。
白虎湯などを用い裏熱を冷ましつつ、体表へも到着させ発散できるようにします。
白虎湯には石膏が含まれていて、石膏の性味は辛に属し発散の作用を表します。
絹ごし豆腐のにがりなどに使われているので、肺胃の熱を冷ましたい方は絹ごし豆腐を食べるといいかもしれません。
⑤ 東洋身体学基礎 永松先生
2人1組で向かい合いお互い目を合わせて、相手の目からどんな印象を感じ取るか
という練習を行いました。
お互い感じ取った内容を相互に伝え合い、普段自分の目が相手にどんな印象を与えているのかを知る、大変おもしろい内容でした。
「目は口ほどのものを言う」という通り目が発するエネルギーが相手に伝わっていることを、再認識することができました。
臨床の場でも、自分の視線をどこにもっていくかで、相手の気の流れを大きく変化させることができる、ということを実感する内容でした。
お互い感じ取った内容を相互に伝え合い、普段自分の目が相手にどんな印象を与えているのかを知る、大変おもしろい内容でした。
「目は口ほどのものを言う」という通り目が発するエネルギーが相手に伝わっていることを、再認識することができました。
臨床の場でも、自分の視線をどこにもっていくかで、相手の気の流れを大きく変化させることができる、ということを実感する内容でした。
永松周二先生
互いに、目を見つめ合う・・・
言葉を超えたものが、相互間に流れます。
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