ここでは、『胃の気』の重要性について記述されている。
まして重い病の場合は、心がけて窺うべきものである。
真臓の脉を見れば、それによって死期を予測することができるのである。
真臓の脉を見れば、それによって死期を予測することができるのである。
人のみさかえがつくものは、その勝たざる所に至った時に死するものであります。
顔色は青白く光沢がなく、体毛が枯れたようになったものは死するのであります。
顔色は赤白く光沢がなく、体毛が枯れたようになったものは死するのであります。
そして指で石を弾くように堅い感じが致します。
顔色は黒黄色く光沢がなく、体毛が枯れたようになったものは死するのであります。
顔色は、青黄色く光沢がなく、体毛が枯れたようになったものは死するのであります。
胃と申しますのは、五臓の根であり後天の元気の本であります。
ですから病の甚だしいものは、胃の気と五臓の精気とが一緒になって寸口脉=手の太陰に達することができません。
大骨枯槁.大肉陷下.胸中氣滿.喘息不便.其氣動形.期六月死.眞藏脉見.乃予之期日.
大骨枯槁.大肉陷下.胸中氣滿.喘息不便.内痛引肩項.期一月死.眞藏脉見.乃予之期日.
大骨枯槁.大肉陷下.胸中氣滿.喘息不便.内痛引肩項.身熱.脱肉破(月囷).眞藏脉見.十月之内死.
大骨枯槁.大肉陷下.肩髓内消.動作益衰.眞藏未來見.期一歳死.見其眞藏.乃予之期日.
大骨枯槁.大肉陷下.胸中氣滿.腹内痛.心中不便.肩項身熱.破(月囷)脱肉.目匡陷.眞藏見.目不見人.立死.其見人者.至其所不勝之時.則死.
※新校正にならい眞藏未來見の來を未につくる。
大骨枯槁し、大肉陷下し、胸中に氣滿ち、喘息して便ならず、其の氣形を動ずれば、六月を期して死す。眞藏の脉見われれば、乃ちこれを期日に予す。
大骨枯槁し、大肉陷下し、胸中に氣滿ち、喘息して便ならず、内は痛みて肩項に引くは、一月を期して死し。眞藏の脉見われれば、乃ちこれを期日に予す。.
大骨枯槁し、大肉陷下し、胸中に氣滿ち、喘息して便ならず、内は痛みて肩項に引き、身熱し、脱肉し(月囷)(きん)破る。眞藏の脉見われれば、十月の内に死す。
大骨枯槁し、大肉陷下し、肩髓の内に消え、動作益ます衰う。眞藏來たりて見われれば、一歳を期して死す。其の眞藏見われれば、乃ちこれを期日に予す。
大骨枯槁し、大肉陷下し、胸中に氣滿ち、腹の内痛み、心中便ならず、肩項身熱し脱肉し(月囷)(きん)破れ、目匡(もくきょう)陷し、眞藏の脉見われれば、目に人を見ざるは、立ちどころに死す。其の人を見る者は、其の勝たざる所の時に至りて、則ち死す。
急虚身中卒至.五藏絶閉.脉道不通.氣不往來.譬於墮溺.不可爲期.
其脉絶不來.若人一息五六至.其形肉不脱.眞藏雖不見.猶死也.
急に虚し身に中たること卒(にわか)に至れば、五藏は絶閉し、脉道は通ぜず、氣は往來せず。譬えば墮溺の如く、期を為すべからず。
其の脉絶して來らず、若しくは人の一息に五六至るは、其の形肉脱せず、眞藏見われずと雖(いえ)ども、猶お死するなり。
眞肝脉至.中外急.如循刀刃責責然.如按琴瑟弦.色青白不澤.毛折乃死.
眞心脉至.堅而搏.如循薏苡子累累然.色赤黒不澤.毛折乃死.
眞肺脉至.大而虚.如以毛羽中人膚.色白赤不澤.毛折乃死.
眞腎脉至.搏而絶.如指彈石辟辟然.色黒黄不澤.毛折乃死.
眞脾脉至.弱而乍數乍疎(疏).色黄青不澤.毛折乃死.
諸眞藏脉見者.皆死不治也.
眞肝の脉至ること、中外急にして刀刃に循(したが)うが如く、責責然として、琴瑟(きんしつ)の弦を按ずるが如し。色は青白にして澤ならず。毛折れるは乃ち死す。
眞心の脉至ること、堅にして搏ち、薏苡子に循うが如く、累累然として、色は赤黒くして澤ならず。毛折れるは乃ち死す。
眞肺の脉の至ること、大にして虚、毛羽を以て人膚に中るが如く、色は白赤くして澤ならず。毛折れるは乃ち死す。
眞腎の脉の至ること、搏ちて絶すること、指にて石を彈くが如く、辟辟然たり。色は黒黄にして澤ならず。毛折れるは乃ち死す。
眞脾の脉の至ること、弱にして乍(たちま)ち數、乍ち疎(疏)。色は黄青にして澤ならず。毛折れるは乃ち死す。
諸もろの眞藏の脉見われる者は、皆死して治せざるなり。
黄帝曰.見眞藏曰死.何也.
岐伯曰.
五藏者.皆稟氣於胃.胃者五藏之本也.藏氣者.不能自致於手太陰.必因於胃氣.乃至於手太陰也.故五藏各以其時自爲.而至於手太陰也.
故邪氣勝者.精氣衰也.故病甚者.胃氣不能與之倶至於手太陰.故眞藏之氣獨見.獨見者.病勝藏也.故曰死.
帝曰善.
黄帝曰く。眞藏見わるれば死すと曰くは、何んなるや。
岐伯曰く。
五藏なる者は、皆氣を胃に稟(う)く。胃なる者は、五藏の本なり。藏氣なる者は、自ずから手太陰に致すこと能わず。必ず胃氣に因りて、乃ち手太陰に至るなり。故に五藏各おの其の時を以て自ずから爲して手太陰に至るなり。
故に邪氣勝つ者は、精氣衰うなり。故に病甚だしき者は、胃氣これと倶に手太陰に至ること能わざるなり。故に眞藏の氣獨り見わる。獨り見わる者は、病は藏に勝つなり。故に死と曰く。
帝曰く、善し。
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