鍼灸医学の懐

内雍不汗

1.傷寒

内雍不汗

伝変は色々なれども半表半裏と云うが、十に七八なる者なり。

表証の有るにひかれ、汗をせむるに解せず。

夫れ発汗の理は内より表へ達するものなり。

邪気、内に結して有る故に、表へ出ることならず。

たとえば足を縛りたる鳥の如し。飛升(とびのぼ)らんと欲しても、飛ぶことならず。

蓋(けだ)し鳥の飛ばんとするときは、身を伏して先ず足を縦(ユルメ)て、而(しかし)て翅(ツバサ)を揚て飛び出す。

是れ戦汗の理も同意なり。

又水入(みずいれ)の後の穴を閉ずれば一滴も出ず。発汗の義は是に同じ。得と裏邪の結びたるを見定たらば、承気の主方としるべし。

裏気一たび通ぜば、発汗に及ばずして汗出るなり。

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