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 『鍼道 一の会』東洋医学講座 のご案内

講師紹介・授業概要

代表 : 金澤 秀光(いおり鍼灸院・院長,大阪医療技術学園専門学校/東洋医療技術教員養成学科・非常勤講師)

代表・金澤秀光

 2014年春に発足しました「鍼道 一の会」も、早いもので今期6年目を迎えることになりました。
 その間、講師陣・参加者共に一体となり、着実に成長の歩みを進めて来たと実感しております。

 講師陣は、いずれも学校教育現場に携わっている関係上、学校で教育されない、不足しているところを熟知しております。
 「鍼道 一の会」では、すでに学校で教育されている内容を、先ずはどのようにして実際の臨床に応用するのかを手引き致します。
 さらに、学校教育のどの部分が欠けているのかを明確に提示し、その不足を講義し、臨床へといざないます。

 また、医師には大学卒業後、インターンが用意されていますが、鍼灸師は卒後いきなり臨床現場です。
 鍼灸専科として、一貫した条理を貫いて存続している治療院の数が限られているため、そのような治療院に縁のない方々が治療に迷うのは無理からぬことと思います。

 臨床に際して、最優先されるべきは、鍼灸医学の哲学・思想をゆるぎなく、しっかりと意識になじませていることです。
 なぜなら、ここをおろそかにしてしまうと、砂上の楼閣となってしまうからです。
 その上でハードとしての鍼・灸の扱いと、ソフトとしての理論が重要であることは議論の余地は無いでしょう。

 そして「理」は追及しつつも、理では計れない人間の在り様を直感的に捉える。
 一見矛盾しているように見えるこの観点は、『鍼道 一の会』講義の中では一貫している哲学と言えます。

 病は「こころ」を持った人が、生きる中で悩み、迷い、その苦しみの内から生じるものであるからです。

 「鍼道 一の会」では、治療者とは単に病気治しの職人ではなく、自他の境界線を越えた「生き方」の問題としてじっくりと病に取り組み、病を抱えた人を治すことが出来る者。そのような姿勢を今後も一貫して堅持します。

 流した汗と涙の数だけ、しっかりと応えてくれるのが人間相手のこの鍼灸医学の世界です。

 みなさま、共に手をたずさえて、この鍼の道を歩みましょう!

「鍼道一の会」代表 金澤 秀光

吉田松陰 先生の言葉(嘉永元年十月「明倫館御再興に付き気付書」より)
 万事速やかに成れば堅固ならず、大器は遅く成るの理にて、躁敷き事にては大成も長久も相成らざる事に之をあるべく候。
(立派な人物というものは、時間をかけてゆっくり成長するのが道理であって、騒々しいにわか仕立てでは、長く続く本物の立派な人物になることはない。)

東洋医学講座・座長 : 稲垣 順也(いおり鍼灸院・副院長,大阪医療技術学園専門学校・非常勤講師,森ノ宮医療学園専門学校・非常勤講師)

座長・稲垣順也

 すべての人を良くするために、また、鍼灸を極めていくために、必要な手掛かりを『鍼道 一の会』での勉強を通じて一緒に探していきましょう。

2019年度「一の会式・東医理論」の学習内容
 東洋医学理論を、その由来を意識しながら勉強していきます。
 それぞれの理論が、パラダイム(認識の枠組み。陰陽・三才・五行など)から演繹的に生み出されたものなのか、臨床経験の蓄積から帰納的に生み出されたものなのか、そこを意識してみようということです。
 それにより、既存の東洋医学は秩序立ち、鍼灸臨床の土台とするに足る人体観・疾病観・死生観・世界観を浮かび上がらせてくれるでしょう。

 また、「臨床医学講座」の講義内において、自分が“真の経絡治療”にふさわしいと考えている、鍼灸臨床に特化させた脈診術を、古典における根拠と共に提示します。
 脈診に興味の有る方と、共同で研究していけたらうれしく思います。

東洋医学講座・講師 : 江見 木綿子(大阪医専/東洋医学部・教員)

講師・江見木綿子

 鍼灸師となって鍼灸整骨院で働き、患者さんの力になれる事を喜びと感じながら毎日を過ごしていました。けれど、学生の頃に苦手だった東洋医学の治療は迷いが多く、そもそも自分がその理論に納得できていないということが悩みでした。
 その後、教員養成学科へ進学し、学びを再開しました。その過程で、鍼の手技には自信を持てましたが、 東洋医学の理論について理解は出来てもリアリティを持てず、まだ私には勉強が足りていないと感じたのでした。

 そんな時、ご縁があり「鍼道 一の会」の先生方に出会いました。「一の会」で基礎的な陰陽論や臓象論を勉強し直すと、悩んでいた治療理論が自分の実体験と共に、実感のある納得のいく理論として構築されていきました。

 諦めずに追い求めてきたことが実を結び始めて、とても嬉しく感じています。
まだまだ勉強中で迷うことも多いですが、東洋医学で患者さんのこころに届く治療が出来る鍼灸師になることを目標に、今年度も受講者の方々と学びを分け合いながら、鍼灸の道を歩んで参ります。

2019年度「臓象学」の授業概要
 抽象的概念である臓象を、実際の臨床で活用できるように学んでいきます。
臓象図から臓腑の生理機能を具体的に捉えることが出来ると、陰陽論・五行論、四時の気の変化など、他の基礎的な東洋医学理論への理解も深まります。東洋医学の「環の端の無きが如き」ところを感じていただけると嬉しく思います。

2019年度「経絡学」の授業概要
 2018年度から経絡学の講義も担当しています。昨年度は、初学者にも漢文を読めるようにと簡素に講義してきました。
今年度はこれまで学習してきた<霊枢・経脈>の内容に、十四経発揮の交会穴などを加味して経穴の特性を解明していくと共に、立体物である人体の内側で うごめく気血を的確に捉えるための方法論を追究していきます。

身体学・講師:尾関 克哉(はりきゅうアロマコア整体 健志堂・院長,JCCA(日本コアコンディショニング協会)マスタートレーナー・A級講師)

尾関克哉

 陸上競技選手として10年間、中学校体育教師として16年間、体育一筋で歩み続けてきました。
 そんな私が視覚障害者となり、東洋医学の本質を追究した鍼灸師をめざし臨床を積み重ね15年目に入ります。

 「鍼道 一の会」に入会して3年間、東洋医学の深い学びと気づきは、体育人としての私と、鍼灸師としての私を見事に融合してくれました。

 今年度も、いち受講生として深い学びと思考を皆様とともに続けながら、身体学を通して今まで培ってきたことをアウトプットできる最幸の好機を頂けたことにわくわくしています。皆様との良い出会いがありますよう、心から願っています。

2019年度「治療家のための身体学」の講義内容
 『指導者は最高の実践者たれ』これが私のモットーです。
 来院される患者様の目的は〝健康になること〟です。であるなら、治療家は心身ともに健康でなければならないと考えています。
 一年間のこの講義を通して、私が日々実践しているセルフコンディショニングの方法をお伝えしたいと思います。
 自分の身体を内観し、外からも観察してもらい、互いに気付きを共有することで最高の健康共育者を目指します。
 この講義が明日の現場での〝感動の共有〟につながる事を願っています。

相談役 : 永松 周二(鳳凰堂鍼灸院・院長)

相談役・永松周二

  永松先生は、『一の会』発足当時からのメンバーとして、5年間に渡って「易学」と「治療家のための身体学」の講義を担当してくださいました。
 「易学」は、東洋思想の根幹をなす部分でありながら、その難解さゆえに入り口で阻まれてしまう場合が多くみられます。
 先生は、そこを理解しやすいように、可能な限り日常の出来事に関連付けて説いて下さいました。
 また、「治療家のための身体学」では、如何に術者の気を整え、患者の気を捉えるかを、受講生それぞれのレベルに応じてご指導くださいました。
 代表・金澤の現在の治療スタイルも、永松先生の身体学から影響を受けた部分が大いにあります。

 この度、次々と若い方々が育ってこられたこの機に、後進に道を譲りたいとのことで講師・副代表を辞されましたが、先生からいただいた教えは、今後も「鍼道 一の会」の中で受け継がれていくことと確信しております。

 今後は相談役として、縁の下で若い人達の育成に取り組んでくださることになりました。これまでと同様、どうぞよろしくお願いいたします。

(文責:金澤)

顧問 : 安達 悠介(国際東洋医療学院・専任教員)

顧問・安達悠介

 日本の伝統鍼灸医学は、中国を源流としながらも、日本独自に発展した歴史を持っており、近年の医療界において、最もその躍進が期待される分野です。
 医学に限らずどのような分野で活躍するにしろ、自分の根となる基礎理論を盤石にし、そこに根ざしてさらに高度な知識や技術を身につければ、幹は太くしっかりと伸び、豊かに枝葉が繁ります。
 このようにして自分の個性が生きる治療スタイルが次第に確立すると、幅広く社会に貢献することができると考えています。

 『鍼道 一の会』では、改めて臨床に向けた基礎医学を培い、さらに多方面の講義によって、幹だけでなく枝葉である臨床知識・技術まで幅広く学ぶことができます。

 これから鍼灸医学を以て身を立てようとされる多くの学生・先生方にとって、鍼灸医学の流派の壁を超え、医学周辺も含めて多くの事を学べる会であり、社会から必要とされる臨床家への門となると考えています。

▶▶「鍼道 一の会」東洋医学講座 2019年度 募集要項・お申し込み方法

『鍼道 一の会』東洋医学講座の理念

 古来、鍼灸医学には全科的な、あらゆる病気に対処してきた実績があり、社会的に絶大な信頼を得ていました。
明治開国時代、欧米列強によってアジアに植民地主義の嵐が吹き荒れる中、植民地支配に対抗する必要性から我が国を挙げて近代西洋化が推し進められました。伝統医学もまた政治的情勢の波に飲まれてしまい、ついにはその本来の姿さえ忘れ去られ、今なお本格的復興がなされていないのが今日的状況です。
 翻って今日の医療情勢を見渡すと、現代医学は日々進歩し高度な発展を遂げているにもかかわらず、国民の健康度はそれと比例するどころか、むしろ悪化しているとも言えるでしょう。
 このような世相にあって『鍼道 一の会』は、今や取り残された遺産である日本の伝統鍼灸に基づき、臨床を通じてこの『未病の医学』の素晴らしさを社会に発信していくとともに、病気を治せる鍼灸師の育成を通じて、広く社会の健康福祉に貢献することを理念としています。

「一の会」の由来

 「一」はすべての始まりであるとともに、大自然の複雑極まりない現象もまた「一」に集約することが出来ます。
同じく、病の種類がどれほど多くとも、病者がどのような複雑多岐にわたる症状を呈していても、病の原因は「気の偏在」であるという、ただ一点に集約されます。
 我々は、伝統医学を培ってきた歴代の医家と同じ世界観を持ち、同じ視点に立って病を認識し治療を行います。

本講座の目的およびお伝えしたいこと

 「一」をつかみ取るための方法としては、まず基礎医学を十分身につける必要があります。
<学>は対象を認識する方法論です。対象をあらゆる方向から認識し、その時々で最も有効な認識方法を瞬時に選択できるだけの東洋医学的背景(知識と経験の積み重ね)が必要です。
<術>は鍼を刺すだけの一見簡素なものであるため、誰にでもすぐに真似ができます。簡素であるからこそ、マニュアル化できない高度な技が求められるのです。それができるのがプロというものです。
この<学>と<術>を、時間をかけて一定身に付け、法を手にすれば、自分で自分を磨き上げていくことが出来ます。

 そして、望・聞・問・切の四診を駆使して「気の偏在」を的確に捉え、補瀉に集約して下す一本の鍼の力を知ることが、病気治しの第一歩であり、臨床家として独り立ちする道です。
 本講座では、患者さんの願いを叶えることができる=病気を治すことができる鍼灸師の育成、志高く「未病の医学」を標榜する、国士たる人物の育成を目指します。

◆中医学を精密に学習するだけでは十分ではない 

実技風景

 中医学は、国家規模で用語の概念が統一され、理論的に高度に整備されています。しかしながら、それは湯液家(漢方薬)のために作られたものであり、鍼灸に応用するところに無理があります。
 それは中医学の鍼灸医学書に、腹診・背部兪穴診・原穴診など、実際に患者が現す体表観察が大きく欠落していることからも窺えます。これは直接患者の身体に触れ、全身の「気の偏在」を視野に入れ、そこから伝わってくる感覚を最も重要視する鍼灸臨床にとって、決定的な欠損分野です。
 問診と脈診を主にして導き出した『証』に対して「鍼灸配穴」を処方するなどというのは、個々人の心身が多様に表現する個体差を無視したものであるともいえます。

 また、中医学は唯物論を基礎としているため、目に見えない「気」が体表に現れているという事実を捉える方法論を持ち合わせていないという面もあります。
鍼灸医学の強みは、直接患者さんの身体に触れることができるという点です。

 中医学を臨床に活かすには、中医学理論を自然界や人体に置きかえてイメージできること、内経思想を背景にして患者の身体に触れ、多様に変化する『気の偏在』を直接捉えることが必要不可欠です。
 つまり、どのように「気」を動かすかをリアリティーをもって臨むことこそが、あらゆる病気に的確に対応できる臨床力を養うことにつながるのです。

 

◆具体的に「気」を捉えることがポイント 

風・水面

「気」は必ず具体的な現象を伴います。

たとえば、風は目に見えなくても、木々を揺らしたり、雲の流れを促したり、水面の波などでその存在を知ることができます。

「気」も同様で、人体に現れる症状やお腹・背中・手足・経穴などに現れる具体的な現象(緊張・弛緩・寒熱など)から「気」の偏在を捉えることができます。
そして、それらの情報を虚実・補瀉に集約して鍼ができるようになると、あらゆる病気に対応することが可能になるのです。

本会の目指す内容は、以下の通りです。

○ 中医学で不足していること、すなわち、「気」を具体的にリアリティーを持って捉えることが出来る。
○ 臓象学・経絡学を学ぶことで、臓腑の機能が身体にどのような現れ方をするのかを捉えることが出来る。
○ 『気の偏在』を四診で具体的に把握することが出来る。
○ 傷寒論を学ぶことで、病気の病因・病理を明確に、リアリティーを持って理解することが出来る。とりわけ八綱概念の把握に繋がる。
○ 方剤構成を学ぶことで、病態把握を深め、正邪・補瀉の戦略を時系列的に立てることが出来る。
○ 日本の伝統各流派を学ぶことで、認識論が深まり広がる。
○ 臨床家としての資質を高めることが出来る。
○ 自分で行う学習の方向性が明確になる。
○ 患者指導や自分自身の健康維持に役立つ。
○ 具体的な事象に基づいて臨床を行うことが出来、自信が積み重なってくる。

※インスタントな養成は致しません。また、漠然と講座を受けても臨床力は身につきません。
 意欲的な予習と復習が必須ですので、ご了解ください。

▶▶「鍼道 一の会」東洋医学講座 2019年度 募集要項・お申し込み方法

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